A. DHAの正式名称はドコサヘキサエン酸（Docosahexaenoic Acid）といいます。オメガ3系脂肪酸（多価不飽和脂肪酸）の一種で、体内でほとんど作ることができない必須脂肪酸です。DHAには、主に脳や神経系、網膜の機能を活性化させる効果があります。記憶力や学習能力、集中力をサポートしたり、視覚機能のサポートも期待できるでしょう。

一方、EPAの正式名称はエイコサペンタエン酸（Eicosapentaenoic Acid）といい、DHAと同じオメガ3系脂肪酸（多価不飽和脂肪酸）の一種で体内でほとんど作ることができない必須脂肪酸というところも同じです。EPAには、主に血液をサラサラにする効果があり、血中の中性脂肪を減らす働きがあるとされています。動脈硬化の予防やコレステロール値を下げる効果も期待できます。

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Q. DHA・EPAの摂取目安量とは？

A. DHAとEPAは、一度に大量摂取したとしても、身体の恒常性維持機能により余分な量は排出されてしまうため、毎日適量を摂取し続けることで、効果を実感しやすくなります。厚生労働省が定めた『日本人の食事摂取基準（2010年版）』では、DHA・EPAの摂取基準量は1日あたり1.0g以上（成人男性・成人女性）が推奨されています。

お料理からDHAを摂取するためには、毎日の食卓で意識的に魚料理を献立に取り入れる必要があります。焼き魚なら秋刀魚1尾やイワシ2尾、お刺身ならブリのお刺身4切れ程度を食べると、基準量を摂取することができるでしょう。
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Q. DHAはいつ摂るのがよいの？

A. DHAは基本的にいつ摂取しても問題ありませんが、より効果的に摂取するためには、朝食時がおすすめです。

2021年に発表された論文によると、朝食時にDHA・EPAを摂取すると夕食時に摂取する時に比べ、血液中のDHA・EPA濃度が高まるそうです。濃度が高まることにより、朝食時に摂取した方が中性脂肪やコレステロール、飽和脂肪酸の低減効果が高まることが判明しました。

DHA・EPAの効果を最大限得るためには、朝に摂取してみると良いかもしれませんね！

Q. DHAの摂取で気を付けること

A. DHAとEPAはどちらも多価不飽和脂肪酸の一種とご説明しましたが、多価不飽和脂肪酸は酸化しやすいという特徴があります。DHAやEPAが酸化すると本来の健康効果が損なわれるだけでなく、体にとって有害な過酸化脂質が発生する可能性があるのです。

酸化して過酸化脂質に変性してしまうと、体内で活性酸素を増やし、細胞にダメージを与えるリスクが高まります。特に、DHAとEPAは酸化すると特有の魚臭を発することも。

美味しく気軽にDHAを摂取するためには、酸化を防ぐ技術でつくられた栄養補助食品などを利用するのもおすすめです。

Q. DHAを摂りすぎるとどうなる？

A. 摂取目安量の項目でもお伝えしたとおり、DHAやEPAは一気に多量摂取したせいで、すぐに身体に悪い影響があるということはありません。しかし、どんなに身体に良い栄養素でも、過剰摂取は健康を損なう恐れがあります。

1日の推奨摂取目安量を参考に、適量を日々摂取し続けることが大切です。

Q. DHAを意識的に摂った方が良い人とは？

A. DHAやEPAは世代・性別を問わず有用な成分です。誰もが意識的に摂取することで、よりヘルシーな生活を送れるといえるでしょう。

また、摂取により得られる効果から考れば、高齢者や乳幼児、妊娠中の方に特にオススメできる成分です。加齢により衰えがちな脳の認知機能をサポートしたり、お子さんの健康的な発育をサポートするためにも、意識的に摂取するようにしましょう。

さらに、魚の匂いや味が苦手な方、忙しくて食事バランスが崩れがちな方も、DHAやEPAが不足しやすいため、意識的に取り入れるようにすることで、よりヘルシーでウェルネスな生活を送れるでしょう。